iPadをJailBreakしてBluetoothヘッドセットから曲を制御する

先日、Sony EricssonよりMW600というBluetooth対応ヘッドセットが発売されました。電話はもちろん、イヤフォンジャックが付いていて、好きなイヤフォンで音楽を聴ける優れ物です。

Bluetoothなので当然iPhone、iPadでも使えるのですが、残念なことに曲の早送り・巻戻し等を制御するAVRCPプロファイルに完全には対応しておらず、再生・停止くらいしかできません(iOS 4.1で完全に対応するという噂ですが)。

iPhoneは兎も角、iPadは普段カバンに入れて持ち歩くことが多いので、手もとで曲の制御ができないのは結構致命的です。

そこで、どうにかして早送り・巻戻しができないものかと調べてみたところ、どうやらMusic ControlsというAppをインストールすればできるようになるらしい、という事がわかりました。しかし、Music Controlsは所謂JailBreak必須との事。どうしようかと迷いましたが、背に腹は変えられないという事でJailBreakを試してみました。

以下、そのMusic Controlsをインストールするまでの作業記録です。

なお、本記事はiPadのJailBreakを推奨するものではありません。総じて不具合の原因となる事も多いので、どうしてもという事で無い限りは手を出さない事をお勧めします。

前提

本記事を書いている2010/07/25現在、iPad OSの最新バージョンは3.2.1、iTunesは9.2.1がそれぞれ提供されています。しかしながら、今回使用したSpiritというツールでは、OS 3.2までしか対応していませんので、ご注意下さい。

手元では、iPadは3.2、iTunes 9.2の環境で作業しました。

まずは、JailBreak

作業前に、必ずiTunesでiPadのバックアップを取って下さい。

「Spirit」というツールをダウンロードします。Googleで「iPhone Spirit」で検索すればすぐに見つかると思います。

各種OS用のアプリケーションが提供されていますので、必要な物を取得します。

iPadを接続し、Spiritを立ち上げるとiPadを認識すると思うので、JailBreakを実行します。

処理はすぐに完了するはずです。

JailBreakが正常に完了していれば、「Cydia」というAppのアイコンが追加されているはずです。

Music Controlsのインストール

追加されたCydiaを実行します。

初回はパッケージのアップデート等々で起動まで少し時間がかかるかもしれません。

起動したら、Searchから「Music Controls」を検索します。

詳細を開いて、右上の「Install」をタップ、内容を確認。

問題なければインストールが開始され、正常に完了すると一番下にボタンが表示されるので、それをタップしてインタフェースを再起動します。

以上でインストールは完了です。

Music ControlsのActivateと設定

iPadの設定に、「Music Controls」という項目が追加されているので、そこでActivate、設定します。

ヘッドセットでの制御を有効化するには、「Other Settings」の「System」にある「Headset/Dock Control」と「Remote uses Buttons」を共にONにします。

これで、iPadで音楽再生中にヘッドセットのボタンを押せば、早送り・巻戻しができるようになります。

なお、Music Controlsは有料のアプリケーションです。購入前は5日間限定のトライアルモードとなります。

購入は、Cydiaの詳細ページから可能です。Paypalと、Amazon.comの決済サービスによるクレジットカード支払いが可能です。

参考までに

Cydiaには、他にも色々と便利なツールがあります。今回この機会に、他にこんな物を導入してみました。
  • SBSettings: Status Barから色々設定
  • Backgrounder: 擬似マルチタスク
  • FullForce: iPhone用アプリを無理やり最大化
  • OpenSSH

参考までに 2 : iPadのVirtual Memoryを有効にする手順

ソースはこちら

  1. iPadに /System/Library/LaunchDaemons/com.apple.dynamic_pager.plist を作成する。ownerは”root”、grouopは”wheel”に設定する。内容は以下のXMLを入れる。
    <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
    <!DOCTYPE plist PUBLIC "-//Apple//DTD PLIST 1.0//EN" "http://www.apple.com/DTDs/PropertyList-1.0.dtd">
    <plist version="1.0">
    <dict>
    <key>EnableTransactions</key>
    <true/>
    <key>HopefullyExitsLast</key>
    <true/>
    <key>Label</key>
    <string>com.apple.dynamic_pager</string>
    <key>OnDemand</key>
    <false/>
    <key>ProgramArguments</key>
    <array>
     <string>/sbin/dynamic_pager</string>
    </array>
    </dict>
    </plist>
  2. /Library/Preferences/com.apple.virtualMemory.plist を作成する。ownerは”root”、grouopは”wheel”に設定する。内容は以下のXMLを入れる。
    <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
    <!DOCTYPE plist PUBLIC "-//Apple//DTD PLIST 1.0//EN" "http://www.apple.com/DTDs/PropertyList-1.0.dtd">
    <plist version="1.0">
    <dict>
     <key>UseEncryptedSwap</key>
     <false/>
    </dict>
    </plist>
  3. iPadを再起動する。

参考までに 3 : iPadで音声コントロールを有効にする方法

ソースはこちら

  1. /System/Library/CoreServices/SpringBoard.app/K48AP.plist の capabilities キーの下に以下の値を追加する。
    <key>voice-control</key>
    <true/>
  2. iPadを再起動する。
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